今日の論文
by riou
2 min read
今日の論文
JAMAに自分のなかではそうだよなとなっていた方針というか結果について前向き試験が行われていたので備忘録として残す
早期産児の鼠径ヘルニアに対する手術時期
早期産児に鼠径ヘルニアが多いのはその発生の過程から考えると自明ですが、では実際にどの時期に手術をすべきかというのははっきりと示されていなかった。 本邦や欧米からの後方視的な研究がいくつかあって、再発率の高さや合併症、特に呼吸器系のリスクが高いことはすでに報告されている。実際、自分の経験でもNICU管理がされた児で退院前に手術をという症例で術後3週間抜管できなかったり、数年後に再発したりする症例はしばしば経験されていた。
教科書的には1歳前後までは自然治癒があるとされるが、成人のCavaderからは無症状で鞘状突起の開存している症例が多いので、実際には治っているのではなく出にくくなっているというのがおそらく多い(治癒しているものももちろんあるだろうが)。
結果として
詳細は読んでいただくのが良いとして、もろもろのリスクが10%近く増えたということであり、NICU入室中あるいは早期介入は推奨されないのではないかということです。 現実的に手術をお願いしてくるのは家族ではなく、医療者(NICUのDrやNs)が多いということも別の報告で指摘されている。
自分としてはどうする?
巨人の肩に乗って、周術期管理は確かにやりやすいかもしれないが、患児にとってのメリットが多くないので今やるべきではないと諭す。 ただしNの方々は我々にとっては非常に強いので負けないことは用意ではないのです😢